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どろろと百鬼丸伝【百鬼丸の伝 その壱】ネタバレ感想

登場人物
百鬼丸(ひゃっきまる)⇒主人公。義手に仕込んだ刀で闘う少年。
どろろ⇒主人公。幼い子供の泥棒。

あらすじ
朽ちた刀が地面に突き刺さっている。
白い雪が舞う中、甲冑を着た男たちが立ちはだかっていた。
百鬼丸(ひゃっきまる)はここを通りたいだけだと言う。
男たちはどうしてもここを通りたいなら身ぐるみを置いていけと要求する。
眼帯をつけた男が百鬼丸の刀を見てそれをよこせと言う。
百鬼丸はこれは刀身がなく外側だけだから駄目だと言う。
激昂した男たちが百鬼丸に斬りかかる。
百鬼丸は右腕に巻いた包帯を口にくわえ右腕を取り外す。
そして右腕と一体化している仕込み刀で応戦する。
1人目は上段からの斬り下げを避け顔を横に斬り払う。
2人目の槍の突きは寸前で見切り、刀で突き返す。
最後の1人は刀を振り下ろす間もなく脳天から一刀両断する。
戦いが終わり仕込み刀を右腕に納め、その場を離れる。
別の場所では戦場で散った侍たちの死体が折り重なっている。
死体漁りの戦場泥棒たちが金目の刀を物色していた。
泥棒たちが集めた刀が荷車に乗せられている。
藁を被り身を隠していたどろろは泥棒の刀を盗もうと手を伸ばしていた。
あと少しのところで刀をつかみ損ない泥棒たちに気付かれてしまう。
盗人と呼ばれお前らも泥棒じゃないかと言い返すどろろ
泥棒たちはどうせ追いつけないと考え、どろろを追いかけるつもりはないようだった。
逃げ切ったどろろは町に辿り着き水を飲む。
そして食べものを誰かから盗もうと考えていた。
民家からどろろを呼び掛ける声が聞こえ中を覗く。
老人の僧侶が横たわり食べものを恵んでほしいと言う。
どろろは人から食べものをもらうなんてあさましい。
人の食べものを盗んで生きるべきだと言う。
僧侶はそれはできないと言う。
どろろはそれならそのままでいろと外へ飛び出す。
この時代は侍が戦を行い町人が侍に暴力を受けたり、死体が道に置いたままにされ荒れ果てていた。
どろろは町中を走り回ったが、食べものは侍の所にしかなさそうであった。
侍の詰所の石垣から忍び寄り、握り飯を盗み出す。
侍たちが捕まえようとどろろを追いかける。
どろろは僧侶の元へ握り飯を持ってきたが、既に僧侶は亡くなっていた。
どろろは悔しそうに唇をかむ。
侍たちがどろろを見つけ袋叩きにする。
周りに集まった野次馬の町人たちが遠巻きに心配そうに見ている。
そして川へ投げ込もうとどろろの首後ろをつかむ侍たち。
その時、侍の後ろから百鬼丸が現れる。
百鬼丸は侍たちにどいてくれと言う。
侍たちは助けようとしているのかと尋ねるが、百鬼丸は死霊退治の邪魔をされたくないだけだと言う。
空の草履が百鬼丸たちに歩くように近づいてくる。
百鬼丸が口にくわえた串を吐き出すと草履の動きが止まる。
そして川から実体化した死霊が出現する。
百鬼丸は両腕の義手を地面に落とし、仕込み刀を抜刀し戦いに備える。

感想
本作は手塚治虫どろろのリメイク版です。百鬼丸の妖怪退治の旅を迫力のバトルと人間ドラマが引き立てています。百鬼丸はかっこよく、どろろは情に厚く陰鬱な世界観の清涼剤的役割で良いキャラしてます。今風の絵柄でリメイクされ読みやすく、手塚治虫作品が初めての方もおすすめできます。ぜひ読んでみてください。