Tプロジェクト

雑記ブログです。

ぐらんぶる【第1話 ディープブルー】ネタバレ感想

登場人物
北原 伊織(きたはら いおり)⇒主人公。男性。伊豆大学に入学するために引っ越してきた。伊豆大学機械工学科の1年生。
古手川 千紗(こてがわ ちさ)⇒伊織の従姉妹。伊豆大学機械工学科の1年生。
古手川 奈々華(こてがわ ななか)⇒伊織の従姉妹。千紗の姉。
古手川 登志夫(こてがわ としお)/おじさん⇒伊織の義理の叔父。千紗と奈々華の父親。
時田 信治(ときた しんじ)⇒伊豆大学経済学科の3年生。角刈り。
寿 竜次郎(ことぶき りゅうじろう)⇒伊豆大学機械工学科の2年生。金髪。

あらすじ
ウェットスーツを着た女性が水中を泳いでいる。
四月の伊豆。
北原 伊織(きたはら いおり)は駅の改札を通ると、伊織の義理のおじさんから声を掛けられる。
おじさんは車を側に停めており、片手を上げて笑顔で出迎える。
伊織は車の助手席に座り、おじさんの運転で目的地に向かう。
久しぶりに会ったおじさんと雑談をし、車窓を開けると海が見えた。
車に降りおじさんの店、ダイビングショップ「グラン ブルー」に着く。
ふと海辺に目を向けると、ウェットスーツを着た女性が海辺から上がり、伊織を見て微笑する。
伊織は声を掛けようとするが、おじさんに呼ばれた為、店の中へ向かう。
綺麗な人だったなと思い、今までと違う環境での出会いに期待していた。
店の中を見ると、全裸の男たちが酒盛りをしていた。
店に全裸の男がいるのはおかしいとおじさんに言うも、いつもの光景だと返されてしまう。
思わず店から逃げ出してしまう伊織。
時田 信治(ときた しんじ)と寿 竜次郎(ことぶき りゅうじろう)が今入ってきたのは誰か?とおじさんに聞く。
そして伊織が伊豆大生と分かると新人を確保しようと悪い笑みを浮かべる。
全裸のまま寿と時田は伊織を追いかけ、伊織は抵抗むなしく店の中に連れ戻される。
話を聞くとダイビングに使う空気(タンク)を運ぶ係を決める為に、野球拳をしていたのだと言う。
伊織はおじさんに促され、タンク運びに同行することにした。
タンク運びを手伝いながら寿に自己紹介をする。
寿は伊織をダイビングサークルに勧誘するが、伊織はダイビングには興味があるが、泳げないからと断る。
寿はできるできないではなく興味があるかどうかが大事だと言う。
その時、ウェットスーツを着た女性が再び現れ、伊織に向かっていらっしゃいと声を掛ける。
伊織は緊張しながら初めましてと返す。
ウェットスーツを着た女性が自分のことを忘れてしまったのか?と聞く。
彼女は伊織の従姉妹、古手川 奈々華(こてがわ ななか)だった。
伊織は気が付かなくてすみませんと奈々華に謝る。
奈々華はダイビング嫌いではないのに、何故ダイビングサークルに入らないのか?と聞く。
店の中で全裸で酒盛りしている男たちを見ながら、男子校のノリから距離を取りたいからと言う。
奈々華は伝票整理するからよろしくと時田たちに伊織を託し去っていった。
そこには伊織の歓迎会と称し大量の酒が用意されていた。
伊織は先輩たちのノリには絶対に染まらないと啖呵を切る。
夜が更けて。
古手川 千紗(こてがわ ちさ)は10年ぶりに会う伊織を思いながら、帰路についていた。
伊織は全裸で豪快に酒盛りをしていた。
千紗はそんな伊織の様子を冷めた眼で見ていた。
伊織が千紗に話を聞くように呼び止めるが、千紗はこんな頭の悪い人間になってるとは思わなかったと言い去ってしまう。
伊織はゴミのように扱われたけど、同じ家に奈々華がいるからいいと泣きながら言う。
時田は奈々華は絶対伊織になびかないと断言する。
奈々華は周囲を気にしながら千紗の服に顔をうずめていた。
時田は奈々華は重度のシスコンなのだと言う。
伊織は残念がるもその分大学生活を充実させようと燃えていた。
更に夜も更け、別の場所で飲み会をすることになる。
伊織は朝9時のガイダンスに間に合わないと断ろうとするが、時田と寿が絶対遅刻しないようにすると言う。
伊織は大学内の可愛い女子に飲み会に誘われている夢を見ていた。
目が覚めると、パンツ一枚で仰向けでなっていた。
時間は朝8時54分で遅刻寸前。
ここは講堂が目の前で、周囲は通学する学生たちで人だかりができていた。
寿はこれなら遅刻しないだろ?と言う。
伊織はパンツ一枚で出席することになり、頭を抱える。
そしてこの恨み忘れませんからと言い、急いで講堂へ向かう。
講義室内の最前列の席で全裸で震えている伊織を、千紗は呆れた様子で見ていた。

感想
開幕の美しい海が印象的で、ダイビングを題材にした大学生たちの青春物語です。実写化もされており人気のある作品です。ダイビングサークルを通して人間関係が少しづつ変わっていくので、先が気になります。登場人物も個性的で魅力があり、特に顔芸が面白くノリの良さが素晴らしいです。また、オタク文化などのサブカル的な要素もあり、そういった所が好きな人にも楽しめます。ぜひ読んでみてください。

サラリーマンが異世界に行ったら四天王になった話【第1話 ヘッドハンティングは転生直後を狙え!】ネタバレ感想

登場人物
内村伝之助(うちむら でんのすけ)/ウチムラ⇒主人公。海外駐在していたサラリーマン。男性。
魔王⇒魔人と亜人の王。ウチムラを四天王にしようとする。男性。
ウルマンダー⇒魔王軍の四天王。豪炎の突撃士。女性。
シルフィード⇒魔王軍の四天王。烈嵐の魔導士。女性。
ゲーノーム⇒魔王軍の四天王。地殻の防壁士。男性。

あらすじ
魔王城にて。
玉座に座った魔王の前に四天王が控えている。
魔王は四天王のウルマンダー、シルフィード、ゲーノームの名を呼ぶ。
そして最後の四天王を魔法陣より召喚する。
魔法陣から現れたのは内村伝之助(うちむら でんのすけ)。
ウチムラはビジネスバック抱えながら状況を理解できず困惑していた。
海外左遷された異国でスクーターにひかれ気を失い、気が付くと魔王城に召喚されていた。
魔王はウチムラを日本でサラリーマンをしている時から働きぶりを見ており、魔王軍に加わるようにと勧誘する。
その後、ウチムラの職務経歴書を読み、元の世界の役員相当の好待遇を提示し、もし断るなら元の世界に戻ってもいいと伝えた。
ウチムラは魔王が自分を評価してくれていることに驚きつつも、日本の会社で評価されてこなかったことを思い出し、無能な自分には無理と断ろうとする。
魔王は裏方の働きに眼を向けない愚か者の戯言を聞くなと一喝する。
そしてウチムラをクズと決めるのはウチムラ自身でも元の上司でもなく、自分が必要だと思ったから呼んだのだと伝える。
ウチムラは元の世界に戻るか、魔王に仕えるかの選択を迫られる。
その時、ウルマンダーがウチムラに四天王が務まるとは思えず反対だと言う。
魔王はそれならば試験を課し、力を見極めてから登用しようと言う。
ウルマンダーは面白いと言い、自分が見極めてやるとウチムラに向かって必殺の蹴りを放つ。
魔王はウチムラとウルマンダーの間に入り、蹴りを受け止める。
そしてウルマンダーに早まりすぎだと注意する。
ウチムラは今の衝撃で気絶していた。
ウルマンダーはただの人間ようだと言うと、魔王はそうだと答える。
ウルマンダーは魔法も能力もない人間が四天王になるのは認められないと言う。
魔王は無能と判断するのは早急すぎると言い、ウチムラに起きるように促す。
ウチムラは今の蹴りを止めるのは無理と泣きながら訴える。
魔王は身体的能力は求めていないと言う。
そしてウチムラに前職で何に取り組んだと聞く。
ウチムラは海外赴任で異文化の交渉に取り組んだと答える。
魔王はそれならば相応しい試験を与えようと言う。

感想
仕事系異世界転生モノです。サラリーマンで培った知識と交渉力で異世界の難問を解決していきます。主人公が普通のサラリーマンなのでドロドロした展開はなく、サクっと読める所が良いですね。なるべく平和的に解決しようとする主人公に好感が持てます。絵も上手く読みやすいです。笑える所もたくさんあり楽しい作品です。ぜひ読んでみてください。

伝説のレベル1勇者【冒険その1 救世主復活】ネタバレ感想

登場人物
勇者⇒主人公。伝説の勇者。男性。
ミコ⇒神官の末裔。女性。
魔王⇒魔族の王。女性。
堕天獅子⇒ライオンの姿をした魔族。魔王軍最高幹部。

あらすじ
ここは剣と魔法の世界。
聖なる剣で悪を滅ぼす勇者の伝説が語り継がれていた。
魔王城にて。
魔王軍のナンバー2である堕天獅子が戦士と魔法使いを吹き飛ばす。
そして斧振り下ろそうとした時、間一髪で勇者が現れ剣で受け止める。
堕天獅子は勇者を攻撃しようとするが、勇者が剣で受け止めた時に一太刀入れ致命傷を与えていた。
浮かれる戦士と魔法使いに勇者は魔王は自分と同じくらい強いはずだと言う。
その後の勇者と魔王の戦いは熾烈を極めた。
そして勇者は魔王を滅ぼし姿を消した。
一千年後。
とある城塞都市。
障壁の外は魔族の群れで溢れていた。
街では魔王が復活したという噂が流れ、街を守る衛兵たちは勇者の復活を願っていた。
街の中央公園にて。
勇者に模した石像があり、台座には伝説の勇者ここに眠るとあった。
神官のミコは神殿が公園に変わってしまったことで、勇者を気の毒に思っていた。
その時、勇者の石像にひびが入り勇者が復活する。
勇者は裸のまま復活したため何か着る物をミコに要求する。
ミコは本物の勇者に出会えたことで浮かれていた。
勇者は年月の経過で人々から忘れ去られたことと、肉体が若返り少年の姿になっていることを自覚した。
衛兵が裸の勇者を見て痴漢ではないかと問い質す。
勇者は顔を赤くしながら弁解をする。
ミコは痴漢ではなく伝説の勇者であると言う。
そして衛兵を放っておいて自宅まで勇者を連れて行ったのだった。
ミコの家にて。
ミコの両親が勇者を裸のまま連れてきたことを詫び、勇者に服を与える。
そして神官の一族である自分たちは勇者の復活を待ち続けており、今は魔王軍に包囲されていると話す。
勇者は一千年前の戦いで、魔王から二度と強くなれないレベル1の呪いを受けていたことを話す。
今まで挫折を知らずでメンタルが弱い勇者は本気で戦うことを恐れていた。
ミコの父親が勇者の聖剣を入手することを勧める。
王城にて。
勇者とミコは王様と大臣立ち合いのもと、聖剣の台座の前にいた。
勇者は間違いなく勇者の聖剣と確信し、難なく引き抜く。
すると勇者の聖剣が縮まり小剣程の大きさになる。
勇者がレベル1だった為、剣もレベル1になってしまったのだ。
王城から追い出された勇者とミコは街の人々から偽物勇者と罵倒される。
落ち込む勇者をミコが庇う。
ミコは本当の両親は魔族に殺されたこと。
世界を救えるのは勇者だけなのだからしっかりしてほしいと言う。
その後、包囲していた魔王軍は総攻撃を開始した。
すでに王城の中に魔物が侵入しており、市街地への侵攻も時間の問題であった。
ミコの家にはパニックになった街の住人が押し寄せ、勇者を出せと要求していた。
勇者は石を投げる街の人々を制止し、自分が勇者だと名乗りを上げる。
街の人々は勇者を見てこれで助かると歓声を上げる。
街の人々によって魔物の群れの前に放り込まれた勇者は、恐怖を感じながらも人々を守り抜くことを決意していた。
魔族たちは誰が伝説の勇者を殺すかで揉めていた。
その時、堕天獅子の子孫が現れ先祖の恨みを晴らすと勇者に襲い掛かる。
勇者はレベル99の堕天獅子の攻撃を、知識と経験と直感力で避け続けていた。
堕天獅子は身体の自由を奪う死の咆哮を放つ。
勇者は勇気を振り絞り技を破り、一撃を入れる。
すると堕天獅子が小さくなりレベル1に変化する。
魔王の呪いの影響で聖剣にレベルダウンの効果が付与されていたのだ。
街の人々は万歳をし、ミコが嬉しそうに勇者に駆け寄る。
その時、魔王が勇者にもう手下に任せておけないと話しかける。
そして亜空間に勇者を転送させる。
魔王がここなら邪魔をされず相手ができると言うと、勇者は泣きながら人違いだと言う。
魔王が嘘をつくな、勇者だろとツッコミを入れる。

感想
剣と魔法と魔物の冒険ファンタジーです。少し情けない感じの主人公が近年あまりない感じで新鮮な気持ちで読めます。シリアス、ギャグ半々という感じで重くなりすぎず読みやすいです。主要人物の勇者、ミコ、魔王のキャラクターが良いです。ドラクエ4コマ劇場を思い出す絵柄で、昔のファミコンの世界観が楽しめる方に特におすすめです。

双亡亭壊すべし【第1回 壊れずの家】ネタバレ感想

登場人物
凧葉 務(たこは つとむ)⇒美術大学を卒業したばかりの絵描き。
立木 緑朗(たちき ろくろう)⇒小学6年生。双亡亭の一角に引っ越してきた。
柘植 紅(つげ くれない)⇒緑朗の姉。巫女。
斯波 敦(しば あつし)⇒総理大臣。
桐生 信一(きりゅう しんいち)⇒防衛大臣
ナナ⇒斯波と桐生の同級生。

あらすじ
ここは双亡亭と呼ばれる木造屋敷。
着物を着た黒髪の少女が手毬をつきながら唄っている。
双亡亭の中で学校の制服を着た男子2人と女子1人が向かい合っている。
斯波 敦(しば あつし)と桐生 信一(きりゅう しんいち)は同級生のナナに話しかける。
3人は双亡亭に探検しに来ていたが、途中でナナとはぐれてしまいようやく見つけることができた。
斯波と桐生は双亡亭の危険を感じ取り早く脱出しようとしていた。
ナナの手を取り、出口の方へ向かおうとする斯波と桐生。
ふと振り向くとナナの腕が伸び触手のようになっていた。
ナナは血の涙を流し、おいていかないでと言う。
そして目の奥からナナのものではない手が出てくる。
斯波はその様子を見て悲鳴を上げる。
場面は変わり斯波の自宅。
斯波は叫び声を上げながら、ベッドから起き上がる。
若い頃に双亡亭で経験した恐ろしい出来事を度々悪夢として見ていた。
お付きのメイドや側近が慌ただしくなっている。
斯波はもう悪夢は終わりだと言う。
総理官邸にて。
国会議員達が斯波と桐生に詰め寄っている。
斯波は総理大臣、桐生は防衛大臣となっていた。
そして双亡亭を壊す決意を固めていた。
双亡亭の隣のボロアパートにて。
凧葉 務(たこは つとむ)は美術大学を卒業したばかりの絵描きである。
凧葉は出版社へ持ち込む為の絵に、最後の仕上げをしていた。
そして自身の描いた絵を見ながら自画自賛する。
アパートの大家に大声を咎められると、絵本作家になって10年先まで家賃を払ってやると豪語する。
アパートを出ると双亡亭の一角で引っ越し作業が行われていた。
立木 緑朗(たちき ろくろう)は引っ越しの段ボール箱を抱え、自宅へ運び込もうとしていた。
緑朗の父が無理はするなと声を掛ける。
緑朗がバランスを崩し段ボール箱を落としそうになる。
凧葉は支えようと手を差し伸べるが、受け損ない顔に段ボール箱を受けてしまう。
緑朗は凧葉に謝罪をし、双亡亭について雑談をした。
凧葉は屋敷の奥も探検してみたいと言い、緑朗と別れる。
その後、出版社へ絵の持ち込みをするが、評価は芳しくなかった。
夕暮れ時、肩を落とし帰路につく。
途中、緑朗が同級生たちに別名オバケ屋敷の双亡亭に住んでいることでからかわれていた。
緑朗をつかみかかっている同級生たちを見て、凧葉が止めに入る。
その後、公園のベンチで凧葉は描いた絵を緑朗に見せていた。
緑朗は興味深そうに絵を見て、凧葉と絵の話をする。
凧葉は緑朗に絵を見てもらい元気が出るのであった。
夜、緑朗にネコの絵を見せてやろうと外へ出ると、緑朗の家が燃え盛り救急車と野次馬が集まっていた。
緑朗は搬送用のベッドで拘束され運ばれていた。
凧葉に双亡亭に父が食べられたと伝え、血の涙を流しながら狂ったように笑っていた。
自衛隊が現れ、住民に避難するように伝えられる。
斯波の命令により戦闘機による双亡亭への爆撃が始まった。
しかしまったく壊れない双亡亭へ見て、斯波は拳を机にたたきつける。
同時期、羽田空港にて。
40年前のボロボロの旅客機が突然出現する。
警察が機体の中へ入り確認をすると、子ども1人と牙と触手を持つ怪物が現れる。
怪物の方が警察に攻撃を仕掛ける。
子どもは手を鋭利状のドリルに変形させ怪物を攻撃する。
一方、凧葉は双亡亭爆撃で家をなくし、避難所で眠っていた。
洞窟の奥深く。
柘植 紅(つげ くれない)は水浴びをしていた。
二刀小刀を構え、双亡亭を壊すべく旅立つことを決意する。

感想
幽霊屋敷をテーマにした作品です。開幕からしっかり怖く幽霊屋敷らしさが出ています。迫力あるホラー漫画ですが、根本のところでは人との信頼とか、勇気を持って困難を乗り越えるなどの人情味あふれる物語です。第一話では謎の子どもや緑朗の姉も登場し、先が気になる展開で一気に読んでみたくなります。ホラー漫画好きでも、そうでない方も是非読んでいただきたいです。

サマータイムレンダ【漂着 #001】ネタバレ感想

登場人物
網代慎平(あじろ しんぺい)⇒主人公。
小舟潮(こふね うしお)⇒海の事故で亡くなる。澪の姉。
小舟澪(こふね みお)⇒潮の妹。
菱形窓(ひしがた そう)⇒慎平の幼馴染。高校3年生。菱形病院の長男。
小早川しおり(こばやかわ しおり)⇒溺れそうになった時に潮に助けられる。小学3年生。
雁切真砂人(かりきり まさひと)⇒日都神社宮司。島の祭祀を取り仕切る。雁切家の当主。
小舟アラン(こふね アラン)⇒潮と澪の実父。フランス人。洋食コフネ店主。
凸村哲(とつむら てつ)⇒小舟家の親戚。警察官。

あらすじ
とあるフェリーの上。
小舟潮(こふね うしお)は網代慎平(あじろ しんぺい)に目を閉じるように言い手をかざす。
そしてこれはプレゼントだと言う。
慎平は2年ぶりに実家に帰るところだ。
潮は帰ったらみんなによろしくと伝えてほしいとお願いをする。
慎平は潮も一緒にと言いかけたが、潮は行けないとのこと。
そして自分のことを見つけてほしい、妹を守ってほしいと言う。
潮の姿が段々とぼやけていく。
慎平は潮に向かって手を伸ばし待つように言う。
気が付くと向かい席側の眼鏡を掛けた女の胸に顔を埋まらせていた。
どうやら夢を見ていたようだ。
慌てて謝る慎平だが甲斐なくビンタをされてしまう。
しばらくすると日都ヶ島に到着する船内放送が入る。
7月22日。
慎平は潮の葬儀に参列するために2年ぶりに故郷に帰ってきていた。
小舟澪(こふね みお)が自転車を走らせながら慎平におかえりと声を掛ける。
車止めに自転車の前輪がぶつかり倒れ、海の中へ飛び込んでしまう。
慎平が手を差し出し澪を手助けする。
その後、澪と雑談をしながら葬儀場まで向かう。
葬儀場では潮の遺影とお供え物が置かれていた。
花に埋もれた潮の棺に花を添える慎平。
親戚たちが潮を解剖したのは菱形先生だと話していた。
幼馴染の菱形窓(ひしがた そう)が泣きながら慎平に話しかけてきた。
潮は溺れた子どもを助けようとして流されたとのこと。
窓は自分がいながら潮を死なせてしまったことを悔いていた。
慎平は窓の父親が解剖したことが気になっていた。
窓に尋ねてみたがそれについては夜に詳しく話すと言った。
潮が助けた子どもの小早川しおり(こばやかわ しおり)も参列していた。
窓が事故のショックで声が出なくなったらしいと慎平に話す。
宮司の雁切真砂人(かりきり まさひと)が慎平に出棺の手伝いをお願いする。
出棺が終わった夜、慎平は洋食屋のコフネでカレーを作っていた。
澪はカレーができるのを椅子に座って待っている。
小舟アラン(こふね アラン)が帰宅し、カレーは潮の大好物だったなと呟く。
家の外で澪にそっくりな女が立っていた。
通りかかった警察官が声を掛けると女はゆっくりと振り向く。
慎平は自室から窓と電話をしていた。
窓の父親は解剖はしておらず検死に立ち会っただけだった。
そして潮は首を絞められた跡があり、他殺の可能性があったと言う。
怪しい人物はおらず状況から警察は事故死で処理をしたとのこと。
電話を終えると、澪が部屋に入ってきた。
そして潮がつけていた貝のネックレスを慎平に渡す。
慎平は潮と過ごした日々を思い出し、貝のネックレスを握り締め涙を流す。
葬儀の翌日。
慎平と澪は店を手伝っていた。
客から眼鏡を掛けた女が慎平を探していると聞く。
警察官の凸村哲(とつむら てつ)が入店する。
澪にランチの注文をした後、小早川家全員が消えてしまったと話す。
澪は顔色を変え店を飛び出す。
哲はその様子を見て舌打ちをする。
慎平は店を飛び出した澪を探し出していた。
澪は店を飛び出したことを謝り、最近しおりの様子がおかしかったことを話す。
山で虫取りしている時にしおりが自分にそっくりの女の子を見た。
次の日から学校や通学路でずっと見られている気がしていたとのこと。
その時、帽子を被り髭を生やした老人が現れ、それは影の病だと話す。
島の風土病のようなもので影を見た者は影に殺されるとのこと。
病人は日都神社でお祓いしてもらったらしいと言い老人は去っていた。
澪は潮が亡くなる3日前、潮の影を見ていたと話す。
そしてしおりたちが心配だと泣き出す。
慎平は影の病について迷信の類だと思っていた。
しかし小早川家失踪のこと、潮の死について不審な点があったため日都神社へ向かうことにした。
慎平と澪は日都神社を訪れていた。
インターホンを鳴らすが返事がない。
その時、しおりらしき女の子が森の中へ入っていくのを見る。
慎平と澪は追いかけるが森の中で見つけることはできなかった。
慎平は船で一緒だった眼鏡を掛けた女が木の下に座っていることに気付く。
眼鏡を掛けた女は腹から血を流し手で押さえている。
澪が人を呼んでくると言い森から出ようとする。
眼鏡を掛けた女は慎平の胸ぐらをつかみ何かを伝えようとするが、伝える前に頭を撃ち抜かれ息絶える。
その時、澪の影が澪を抱え拳銃を突きつけていた。
そして澪の頭を撃ち抜くと、慎平に向かって銃を構える。
慎平は逃げる間もなく澪の影に頭を撃たれる。
そして慎平の意識が途切れる。

感想
少年ジャンププラスで連載されている漫画です。昔の風習が残る離島で幼馴染の死の謎を解き明かします。第一話から主人公側全滅という衝撃的な展開です。丁寧な伏線の張り方、物語の緩急のつけ方が上手く、良い意味で読み手を安心させてくれません。とても面白いSFサスペンスです。推理物が好きな方に特におすすめできます。じっくりゆっくり読みたい作品です。ぜひ読んでみてください。

ふしぎの国のバード【第1話 横浜】ネタバレ感想

登場人物
イザベラ・バード⇒主人公。イギリス出身の女性冒険家兼作家。
伊藤鶴吉(いとう つるきち)⇒通訳ガイド。
ヘンリエッタイザベラ・バードの妹。
ジェームス・ヘボン⇒医療宣教師。

あらすじ
イギリスのとある港。
イザベラ・バードヘンリエッタに別れの言葉を言う。
ヘンリエッタは涙を浮かべて日本に着いた後、手紙を送ってほしいと言う。
バードは笑顔で毎日手紙を書くことを約束する。
明治11年5月20日月曜日。
バードは日本の横浜の港に到着していた。
ねじり鉢巻きとふんどしをつけた男たちが土木工事らしきことをしている。
人力車の車夫が日本語でバードに話しかけてくる。
バードは日本語が分からず通訳者を探さなくては考えた。
そして横浜山手にあるヘボン邸を訪れていた。
医療宣教師のジェームス・ヘボンはお茶をバードに振る舞う。
そしてバードの数々の旅行記を誉め、通訳を探すことに協力すると伝える。
6月4日火曜日。
ヘボンは多くの通訳志願者を集めていた。
バードはヘボンにお礼を言い、通訳の月給相場を確認する。
ひとり目の志願者は袴を着ていた。
深々とおじぎをすると、椅子に正座をする。
バードは自己紹介をするように言う。
男はヨコハマ・ビジン語という横浜特有の方言を使い自己紹介をする。
バードは意味が分からず、ヘボンが補足の説明をする。
どうやら料理人として外国人の旅に随行したことがあるとのこと。
そして相場より2倍以上の月給を要求され、バードは思わず高い!と立ち上がってしまうのだった。
その後、何人も面接をするがバードの要求を満たす英語力を持つ志願者は現れなかった。
最後の志願者はピカピカの洋服を着ており元ホテルマンと名乗った。
ヘボンは今までの志願者よりは英語力は一番マシと評価する。
バードは目的地が最北の地 蝦夷ヶ島で、前人未踏のルートを進むことを伝え、山越えはできるか?と尋ねる。
男は死にたくないので無理と断る。
ヘボンはバードが望む通訳ガイドはいないかもしれないと言う。
バードは顔を曇らせ人力車に乗ろうとする。
その着物を着た男がバードに流暢な英語で話しかけてきた。
男は通訳志願者で伊藤鶴吉(いとう つるきち)と名乗る。
バードは伊藤を胸ぐらをつかみながら顔を紅くし喜ぶ。
伊藤は実家が火事で焼けたので紹介状はないと伝える。
ヘボンは紹介状がない者は詐欺の可能性があるため危険だとバードに助言する。
バードは悩んだが、実際に横浜をガイドさせて伊藤の実力を見極めることにした。
ここは横浜日本人街、骨董品通り。
備前伊万里焼、京の清水焼など皿や茶わん、急須などが店先に並んでいた。
バードは焼き物を手に取りどれも粗悪品だと感想を言う。
伊藤は外国人向けに大量生産されたものと解説する。
次に横浜・港崎(みよざき)衣紋坂市場(えもんざかいちば)に移動する。
ここは活気のある魚市場で多くの人が集まり、バードが見たこともない魚もあった。
魚市場の女がアワビをさばいてバードに渡す。
バードは生は抵抗があったが思い切って食べてみる。
その後、女に向かって笑顔を見せる。
バードはカゴ一杯の魚を持ちながら、帆船の見える道を歩いていた。
カゴを置き、伊藤に信頼できるかはまだ判断できないが通訳として優秀だと言う。
目的地は蝦夷ヶ島で命がけの旅になるかもしれないがついてこれるかを尋ねる。
伊藤はいかなる地でも自分の仕事をするだけと伝える。
バードは採用だと握手を求めるが、伊藤はおじぎで返す。
そして蝦夷ならチャールズ・マリーズの通訳で行ったことがあると言う。
バードは興奮しながらそれを早く言えと伊藤の胸ぐらをつかむ。
ヘボンは嬉しい気持ちは分かるが落ち着くようにとバードを止める。
6月6日木曜日。
旅の準備を終え、ヘボンと別れることとなった。
ヘボンは旅の無事を願い編み笠を贈る。
バードは人力車に乗りヘボンに向かって手を振る。
道中、人力車の上から傘を落とし拾おうとしバランスを崩し転倒する。
伊藤はバードが立ち上がるのを助けるため手を差し伸べる。
バードはよろしく頼むと握手する。
伊藤は西洋人の握手の意味が分かっていないようだった。

感想
イザベラ・バードという実在した人物で日本奥地紀行を元に書かれている冒険漫画です。昔の日本の風俗や食べ物などしっかりと描かれていて旅行記として面白いです。バードの冒険をする動機が驚きの理由であったり、伊藤が甘いお菓子には目がなかったりなどのキャラクターの良さもあり楽しい作品です。イザベラ・バードは46、7歳で日本を訪れたはずですが、そこは漫画らしく若い女性にアレンジされています。旅行記が好きな方には特におすすめです。ぜひ読んでみてください。

ふしぎの国のバード 1巻 (HARTA COMIX)

ふしぎの国のバード 1巻 (HARTA COMIX)

 

極主夫道【第1話】ネタバレ感想

登場人物
龍(たつ)⇒主人公。不死身の龍と呼ばれた元ヤクザ。
美久(みく)⇒龍の妻。デザイナー。
銀⇒龍と美久の飼い猫。

あらすじ
アパートの一室から目覚ましアラームが鳴っている。
龍(たつ)は洗面台で顔を洗っている。
背中には龍の刺青が見える。
短刀(ドス)を腰に差し、シャツとエプロンを着てサングラスをつける。
フライパンをガスコンロに置き、ボールの中で溶いた卵をフライパンに流し込む。
そして焼きあがった卵を短刀で切る。
キャラクター柄の弁当箱に動物の型にしたおにぎりや卵焼き、ウインナーを詰めていく。
ドスをまな板に突き立て、シートの上に弁当箱を置き、スマホカメラで撮影する龍。
その様子を猫の銀が見ている。
美久(みく)が忙しそうに身支度をしている。
会社で大事な会議あるのを忘れていたらしく龍にもう行くと伝え、出て行ってしまう。
龍は銀を抱き上げ今日のやるべきことを考えていた。
シートの上の弁当を見て美久が弁当を持っていくのを忘れていることに気付く。
弁当をアタッシュケースに入れ中折れハットを被る。
ママチャリの前カゴにアタッシュケースを入れ、全速力でママチャリをこぐ。
美久の元へ向かう途中警察官に職務質問をされる龍。
龍は専業主夫と答える。
警察官は龍の様子を見て不死身の龍ではないかと気づく。
龍は抗争相手の事務所を一晩で丸腰のまま十か所潰したことで、不死身の龍の異名で伝説となっていた。
龍は懐から何かを出そうとすると。
警察官が動くなと警告し身構える。
龍の手にはスーパーのクーポン券が握られていた。
それを警察官に渡し、ここはひとつこれでと言い去ろうとする。
警察官は龍に待つように言う。

感想
元ヤクザが専業主夫として奮闘するお話です。タイトルの極主夫道はごくしゅふどうと読みます。元ヤクザという設定の割に殺伐とした所が少なく笑える漫画になっています。ペットの猫もかわいいです。実写化、アニメ化もされ人気の作品です。話が分かりやすく絵も見やすいためテンポ良く読めます。多くの人におすすめできる作品です。ぜひ読んでみてください。

極主夫道 1巻: バンチコミックス

極主夫道 1巻: バンチコミックス